楽常のそば打ちインストラクターの鈴木は、これまでにも車いすスポーツにボランティア参加などをして交流があります。
季節がイイ時は、車いすソフトボールや、ハンドバイク(手漕ぎ式の自転車)、自身も趣味としているテニスでは車いすの方と試合したり、また、スキーではボランティアとしてチェアスキークラブに参加したりしています。
そうした中でチェアスキーのキッズ教室などではボランティアとして積極的に参加し、サポートしながら、ハンディキャッパーとの交流を深め、もっとバリアレスな社会を飲食の立場からも考えるところがあると考えております。
そうした中で楽常という枠の中ではありますが、こうしたハンディキャッパーにもフード食育という観点で一緒に参加することができないか!?と考え形にしたのが、このバリアレスSOBAUCHIです。
今回は、渋谷区コミュニティの方とも連携し、原宿のキッチンスペースを利用し、特にバリアレスのキッズたちにファミリーと共にそば打ち体験をして頂こうと、一般社団法人ZENに全面的に協力してもらい、30名超のそば打ち会を開くこととなりました。
はじめにwowowで制作したチェアスキーバラリンピック選手の活躍を描いた一本の映像「WHO I AM」をキッズたちとファミリーに見て頂く上映会を企画。
映像の中に出演しているチェアスキーパラリンピアンの「森井大輝」選手もサプライズ登場して、大いに盛り上がりました。
バラリンスポーツをやる上での体験談やエピソードなどの講演も交えながらの1時間は、キッズたちにとっても貴重な思い出と心に刻む何かがあったと思います。
そして会場を移し、キッチンスペースにてそば打ちスタートです。
ハンディキャッパーにはいろいろな症状の方がおられ、体型もいろいろ。
ましてキッズとなるとテーブルと鉢の位置が微妙に合わなかったりと不便はあるものの、しっかりと水回しをする姿はまさにバリアレス。
健常もハンディもないフードを作るというものづくりの精神が宿っていますね。
鉢はシェアするとしても、広くなればなるほどサポートスタッフが必要になることもあるので、この会場ではこのぐらいの人数でちょうど良かったのではないかと思います。
こうした会場の広さと麺台の配置、スタッフの人数など、毎回毎回違う現場での柔軟な対応も楽常ならではです。
このぐらいの人数参加になると、楽常はワイヤレスマイクによる指導を行います。
あまり大声でも聞き取りづらいし、マイクスピーカーを使った指導でスマートに進行しますので、大人数のそば打ちもスムーズです。
さて、そば打ちの工程は延しに移り、綿棒を使っての平たく麺体を作る作業となります。
車いすユーザーには力の入らない作業でもありますが、加水を少し多くし柔らかい生地で転がすように均一にして頂くことを学ぶのが目的としています。
四つ出しも不要。
丸でも四角でも、ひし形でも台形でも、優しく破らずに均一に延すのが大事。
ほとんどの方がサポートなしでもキレイな麺体を作ることができたのがびっくりでした。
やっぱり自分のカラダをどう動かすかというイメージの作り方が、健常とは違うスペックを持っているのではないかと考えます。
そして、そば打ちも後半戦。
一番の醍醐味でもある切りの工程ですが、一挙に最後まで切ってしまう方もいれば、じっくりと一本ずつ切る方、これは大いに性格が出る作業です。
しかし、これも実は太い細い抜きにして、均等に切ることが大事。
茹で時間に影響を与えるので、もちろん細いに越したことはないのですが、太い蕎麦はそれなりに蕎麦の風味もするので美味いモノです。
自分SOBA 実食!
それぞれのお蕎麦が出来上がったら、我々楽常の調理がスタート。
こっからがバタバタです。
チーム打ちとなりますから、それぞれの木舟に振った数字により召し上がって頂くわけですが、いわゆる蕎麦屋の釜とは違いますから、多少のお時間を頂戴することになってしまいます。
今回は天ぷらや鴨汁などのオプションを事前にオーダー形式に承りました。
そうした調理も同時進行です。
お蕎麦が出来上がると、わーっと歓声が上がり盛り上がります。
こうしたエンターテイメント性は、そば打ちならではないかと思います。
出来上がった料理を食べるだけのケータリングでは味わえない、またこれは違う美味しさがあるのではないかと思っております。
バリアレスSOBAUCHI会ですが、もちろん、スペースさえ確保できれば貴方の街へも出張致します。
こうしたハンディキャッパーとの交流をイベント化してみたい と思われる企画担当者さま、ぜひとも楽常のフロントまでご相談頂ければと思います。
オリパラももうそこまで来ています。
外国人パラリンピアンなども絡めた企画など、一緒にエキゾチック体験をしてみませんか!?