やっとこさフードイベントが動いて来ましたね。
そんな2023年春ですが、弊社営業スタイルでもある、和食ケータリングサービスを外国人向け顧客さま案件も、これまでひじょうに多かった楽常ケータリングなのですが、その中でも多いご希望が、ヴィーガンメニューのご提供です。
楽常スタッフにはヴィーガン検定資格を持っているということもあり、常日頃、ヴィーガンメニューの開発を行っており、特にゲストさまに、より美味しく、かつ、日本を感じて頂ける、和のヴィーガンフードをご提供し続けております。
そうした経験もあり、楽常のメインフードでもある「蕎麦」を、出汁の命でもあるカツオやさばを一切使わない、令和時代の新しい蕎麦を引っ提げ、この度、日本プラントベース協会主催の「ビーガングルメ祭り2023春」に出店させて頂きました。
開催地はお台場、ビッグサイト近辺の防災広域公園での開催です。
広い敷地の中にも、芝生も多く、天気が良ければこの時期、とてもイイ雰囲気でイベント開催ができる立地です。
4/16(日)、この日も、前日の大雨からの晴れ上がりということもあり、雨の土曜日のうっぷんを晴らすように来場者数は10時過ぎから、どんどん増え続けていきました。
天気は曇り。
しかし、気温はうなぎ昇りで、昼前にはもう25℃もあろうかという気温です。
こりゃ~ スイーツ強し!って感じになりました。
ビーガンフェスで楽常は初出店であり、その蕎麦という扱いフードに珍しさもあり、他の出店者さまや主催者さまなども、気をつかって見に来てくれました。
楽常はもともとイベント屋です。
テントブース製作などはお手の物であり、今回の提供する「くる~み~そば」のナチュラルな感じに合わせ、日本ならではの杉材を使ったブースデザインで組んでみました。
杉の板目を見て頂きたかったので、無塗装にこだわり、ちょうちんやのれんで、日本を表現してみました。
このブースがとにかく絶賛頂き、女子たちは「かわいぃ~」男子たちは「かっちょえー!」と嬉しいお言葉を頂きまして、イベント屋冥利に尽きるというモノです。
とは言え、反省点が無いわけでもなく、いろいろと改良は必要だなー とは思っています。
そして、肝心要の提供料理のくるーみーそばですが、これも、来場者の6割強は居たのではないかという外国人の方々に、最高にクール!と日本蕎麦への関心を頂きました。
当初、香辛料を使った東南アジアっぽい蕎麦を追求してみようと開発を進めたのですが、どうしてもカレー風味になってしまって、これではカレー屋さんになってしまうと危惧し他案を探しました。
というのは、どう逆立ちしても、香辛料の知識はカレー屋さんにはかないません。
土俵を降りる決意をし、新たな開発をスタートしました。
そのきっかけが、日本酒で一杯やっていた時に、個人的に無濾過生酒のガツン!としたわかりやすい米の味と炭水化物の甘み、洗練されていない濾過しない風味が好きで、キンキンに冷やしてストレートでちびちび飲んでいるんですが、この日本酒の甘みとつまんでいたくるみの良質な脂と渋皮の相性が抜群だったのを感じました。
これだ-!
次の日から、このくるみやナッツ、植物性ミルクの持つ自然な甘みを使った、砂糖をまったく使わない甘みのある蕎麦の開発をスタートさせました。
100ぐらいは試作を作ったのですが、味の一番のポイントは味噌です。
この味噌を入れることで、ちゃんと和食に繋ぎ止めてくれているわけです。
この味噌の種類も、合わせ味噌、赤味噌、白味噌、麦味噌など、さまざまなモノがあり、黄金比を見出せたのは、手作り味噌を10年も続けて来た舌があったからであると自負しています。
仕上げにはくるみクランチとかぼちゃ種ローストをチョイスすることで、食感を与え、蕎麦はあえて今回乾麺を使用しました。
アルデンテとまでは言えませんが、いわゆる蕎麦のぎゅ!ぎゅ!というコシではなく、とんこつラーメンにあるようなバリカタ的な「芯」が欲しかったので、あえて乾麺を使いました。
グルテンフリーを謳うために10割蕎麦を使うという方法もあったのですが、小麦アレルギーや避けている来場者の方も多く居ると踏み、蕎麦というフードを扱うモノからすると、どうしても同一製造キッチン上に小麦を扱うことも多く、あえて、小麦を使った麺として、リスクを避けさせて頂きました。
グルテンフリー という言葉、我々楽常では、原材料表示に入っていないからと言って、そんなにカンタンには使えないと思っています。
まず、キャリーオーバーが不明な点が多すぎるからです。
普段蕎麦を入れるバットやタッパなどは使えないということ、原材料はグルテンフリー表示をしている製品しか使えないこと、などの理由もあり、たとえキッチンで小麦は使っていないとしても、「グルテンフリー」とは謳わないという考え方をしております。
そこの勘違いというリスクを避ける上で、あえて小麦を入れた蕎麦を使用したということです。
案の定、小麦表示をしたくる~み~そばを敬遠されるお客様も数多くいらっしゃいましたが、そこはグルテンフリーを常日頃徹底している他店さまにお任せすることと致しました。
おそらく今後もこのスタンスは変えることができないと思っておりますが、小麦の摂取で苦しむ方のお気持ちも理解していますので、表示はできませんが、小麦を使用しないメニューの開発は今後も続けて行こうと思っております。
さて、我々ホットフードを出すところは、やはり勝負は昼時ですね。
11時30分ぐらいから活気だち、行列も作るようになって来ており、とにかく蕎麦を茹でて絡めてご提供するという作業をそつなく、完璧に清潔に、かつ、笑顔でご提供をし続けて行きます。
テントの後ろでは、芝生公園が広がり、こんなところでお休みの日にぽかぽかとフードが食べれるとイイですよね~
ちょっとは落ち着いた14時ぐらいになると、お客様とお話しもできるほどになり、いろいろと感想を聴くこともできました。
これは貴重なご意見ですよね~
いわば、開発した本人からするとかなり参考になる部分なのですが、そのどれもこれもが、「おいしー!」「すべての味がイイ塩梅!」「クセになる!」「ソースだけでも売って欲しい!」などなど、ポジティブレビューが多くて、ほんとーに嬉しくなりました。
さらなるヴィーガンメニューの開発にも意欲が湧き、我々、楽常ならではの日本を感じて頂ける、新しい和食の提案をテーマに、もし次のヴィーガンフェスがあれば、ぜひ出店を行いたいと思っています。
今回の来場者数や各店舗の売上、前年比やら、いろいろとほしいデータはありましたが、この全ては、主催である協会から得た回答はシークレット。
協会外の人には一切公表しない方針だそうです。
この辺りの運営体質には、異論を唱えることにもなるのですが、あくまでヴィーガンメニューを求める一人ひとりのお客様のために、我々は運営や営業、サービスを考えないとならないことを、楽常では重視し、これからもイイ料理を提供して行きたいと思っております。
来場しお買い求め頂いたお客様にこの場を借りて感謝を述べさせて頂きます。
そして、こうしたヴィーガンメニューの経験を、和ケータリングでもご提供可能でございます。
イベント幹事さま、ぜひ、お気軽にご相談頂ければと存じます。