そば打ちには、道具が欠かせないものであり、その中で綿棒を掘り下げてみよう。
そば打ち道具には日本古来から使わている木の素材を使ったモノで作られており、いわゆる石油製品は使用しないのが、一般的でしょう。
そば打ち道具「麺棒」
そば打ち道具の中でも手が触れる一番のパートであり、微妙な加減が必要になる、麺をのす時に使用する麺棒のお話しをしましょう。
この麺棒だけでも購入し、自分専用のモノを使っている人も居るぐらい、やはり、自分の手に馴染むモノを求めてる方が多く、こだわりも感じる道具でもあります。
麺を平たく伸ばすだけでしょ?
と言われれば、そのとおりですが、均一に滑り過ぎもなく、引っかかるコトもなく、重た過ぎず軽過ぎず、安っぽくもなく、高級過ぎず、と、なかなか麺棒選びは難しいモノです。
カンタンに言ってしまえば、重要な要素は、
- まっすぐであるコト
- ちょうどイイ長さ、重さであるコト
- 素材が安定しているコト
と、こんな単純な要素を持ち合わせていればイイのだが、なにも、そば打ちを始めてみたいからと言って、最初から高級なモノを購入するコトはないとは思う。
よく、道具から。的な信者のご意見を聞くコトも少なくはないが、道具の価値よりも、そば打ちを愉しむというトコロに重きを置いて頂くのが、本来の味かと思っています。
とは言え、どうせ買うならしっかりしたモノを。というのが心情だろう。
麺棒?のし棒?巻棒?
そもそも、麺棒とは、麺をのす棒ではあるのだが、その道具名称は、
- 麺棒(めんぼう)
- のし棒
- 巻棒(まきぼう)
などと地方や流派などにより、呼び方も違うようです。
そして、打ち方の話しにはなってしまいますが、この麺棒を1本で打つ方法や、2本、3本を使う方法など、それは、それぞれの打ち方の流派によって様々です。
ちなみに、楽常のそば打ちは、基本麺台1台につき1本、2本目を粉量によって巻きに使い、打ち人数によってシェアしております。
もちろん、1本しか使わないよー という場合も、お客様のやりやすい方法を取って頂くのがベストです。
正しいそば打ちの方法なんて、ありませんので。
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いろいろな棒の素材
麺棒選びで一番大事なのは、木の素材。
高級素材ならば、欅(けやき)や樫(かし)、ナラ、柿など、これらの木を堅木と言います。
字の通り硬く締まった木質で、狂いも少なく、乾燥しているので、使っているウチに反る心配はありませんので、いつまでもまっすぐに使えます。
ただし重たく、価格もそれなりにします。
一般的なのは、檜(ひのき)や、ひば、赤松、栂(つが)、メイプル、パイン、ラワンなどがお手頃価格で、軽くしなやかな印象ですが、狂いは付き物ですし、なんとなく国産木材を使いたいキモチがあります。
そこで、わたしがオススメするお手軽MY麺棒は、タモという木の集成材です。
建築材料として、階段の手すりなどに使われています。
ホームセンターなどで、直径32mm、もしくは35mm(日本人の握りに合わせた数値)で2m単位で売られているモノですが、1500円程度で購入可能ですし、真ん中辺りで切れば2本取れます。
手すりに使われているだけあって表面は滑らかであり、硬木の乾燥集成材というコトもあり、狂いはほとんどありません。
これに、米ぬかやクルミ油などを塗ると、これまた、すんごい味が出た色になり、滑りもさらに良くなります。
オススメです。
いやいや、DIYの作りモノではなく、本格的な専用のモノがイイでしょ~ と言う方には、こだわりのそば打ち道具を製造や販売しているトコロをピックアップしてご紹介してみたいと思います。
そば打ち道具を製造・販売しているショップ
画像もキレイでとても選びやすい。メルマガやFBなども積極的で好感が持てるショップです。
言わずと知れたかっぱ橋の蕎麦道具店。創業昭和17年の老舗であり江戸ソバリエ認定店となっているようです。
創業100年の老舗中の老舗。台東区優秀技能者認定店という大将の一本ずつ手鉋で削った逸品を揃えている。
会津の木工職人さんのお店。木の種類も豊富で、どれも素晴らしい品であるがリーズナブルなのが嬉しい。
そば情報満載で、種類も豊富なのだが、画像が少なく少々選びづらい印象は受ける。
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麺棒の保管方法
いくらイイ麺棒が手に入ったからと言っても、手入れや保管が疎かになると、途端に木という自然素材は、だだをこねる。
つまり、狂ってしまって、本来真っ直ぐである木が、反ってしまっては、肝心の蕎麦がのせない。
では、どんな手入れ、保管方法がイイのか?
- 濡らさない
- 乾かさない
- 立てかけない
- 日光にあてない
- 冷暖房をあてない
- 振り回さない
最後のは、人として当たり前なのだが、他の項目は木にとって大事な要素。
家庭内に置くならば、調理などの湿気や油っ気があるトコロに置かず、湿気を蒸着するような新聞紙や専用の布ケースなどに包み、熱や冷房が極端に当たらない押入れやクローゼットなどに、重みをかけないように、寝かしておくのがベスト。
なんか、大変なコトになってしまいましたが、あんまり高級なモノを購入して保管にまで気を使うのは、得策ではないようにも思います。
ずぼらなわたしは、やはり、ホームセンターの手すりでOK。
ある意味、商売としてそば打ちをやっておりますモノで、お客様など不特定多数の方にお使い頂く場合、お手軽な道具を落としてぶつけても気を使って欲しくないというのもあります。
まとめれば、そば打ちは道具ではなく、「心」で打つモノ。
楽しい気分で、楽しいお蕎麦が出来上がる、仲間とワイワイガヤガヤ、そんな楽しいお蕎麦をたぐる。
そんなそば打ちでイイのではないかと思ったりしております。