そば打ちの延しの工程において必要になるのが麺棒・延し棒だ。
以前の記事で、この麺棒の選び方をレクチャーしてみたが、今回は、その実践である。
楽常のオススメ麺棒は、専用道具はもちろんいいのだが、カンタンにホームセンターで手に入れることのできる住宅用の手すりをオススメしてみた。
この記事、かなり反響を大きく、楽常のお問い合わせから数人の方からのメッセージレビューを頂くことができた。
そのうちのひとつをご紹介してみよう。
ありがたいお言葉です。
あと数人のご意見ご感想も頂戴しておりまして、ほぼ同内容のメッセージを頂きました。
そこで、お礼も兼ねて、しっかりと麺棒を入手するところから紹介してみようと、そば打ち道具作り第二弾として、今回は麺棒のDIYレクチャーをやってみたいと思っております。
ホームセンターで材料探し
まずは例のごとし、近隣のホームセンターに足を運びます。
そして、木材や建材コーナーではなく、手すり売場は特別に開設されていると思いますので、そちらを探してみて下さい。
木材を適度に切り落としずらずらと立ててある売場があると思いますが、そこでも一見麺棒に使えるような丸棒のラジアタ棒などがあると思います。
ラジアタというのは、正式名称がラジアータパインという木になり、マツ科に属する木材です。
マツとなるとヤニが発生する可能性もありますし、木肌はなめらかでいいのですが柔らかく狂いやすい性質があり、まっすぐでならない麺棒として適していません。
実際に、手にとって端から木の通りを見て頂ければわかると思いますが、ひどい曲がりようです。
テーブルの足や装飾に短くして使う分にはベストなのですが、麺棒には適していないでしょう。
麺棒に関しては、やはり、多少の重みと硬さ、そして安定した木質が必要になりますので、ここは硬木でもあるタモの集成棒を選択するべく、より安価に購入するためには製品化されているものの方がよく、手すりとして販売されているものがベストと言えるわけです。
手すりがぐにゃぐにゃ曲がっているわけには行かないわけですから、必然的にまっすぐなモノしか販売されていないのです。
他にも檜材を使っている手すりなどもあるとは思いますが、何ぶん丸いものですから落っことす可能性があり、その時にちょっとしたことで凹んでいるようでは麺打ちになりません。
だから、硬木を選ぶ必要性も出てくるんですね。
いっぱい並んでいますね。
この中でどれをどう選んだらいいか迷うと思いますが、できれば無塗装のものを選びたいですよね。
手すり=肌に触れるところ ですから、悪い塗料は使っていませんが、あまり着色してあるようなものよりは、無塗装もしくは、薄いクリヤー仕上げ程度にとどめている方がいいと思います。
楽常で生徒さんに使って貰っているのは、初心者の方でも麺棒を滑らせやすいように、あえてクリヤー仕上げを行っているものを選んでいます。
メーカーによって価格は前後しますが、2mタイプで¥1500前後ではないでしょうか。
この2mタイプを購入すれば、2本取れる計算です。
では、早速これを切ってみましょう。
必要な道具
さて、材料を揃えたら、今回必要な道具を紹介しよう。
- 切断機 もしくは手ノコ
- ペーパーヤスリ
- スケール
- 鉛筆
切るだけなのでこんなものなのだが、もちろん、レンタル工具などを用意して自分で切るもよし、ホームセンターの切り出しサービスを利用するもよし、ご自由でかまわないと思います。
ホームセンターによっては、お客様工房などと工作室を自由に使えるところもあるので、大いに利用したいところだ。
製作開始
そして、大切なのは長さをどう決めるかなのだが、もしご家庭で4人前までに留めるのであれば、粉にして400g程度となるが、この量であれば、麺棒の長さは700~800mmあれば十分なのではないかと思う。
家庭で900mmまで行くと、結構邪魔であるし場所を確保する必要性が出てくる。
今回、2m棒で2本取れるということもあるので、四つ出し時から、キレイな正方形ではなく長方形を意識して、横幅を節約するような感覚ですれば、このサイズでOKだと思う。
つまり、1本を巻棒に使い、1本を本延しに使う方法が取れる。
ということで、サイズは750mmに決定だ。
生材をカットする
面取りと装飾
完成しましたね。
お手入れとしては、直射日光や湿気をさけ、反りと表面の木肌の状態に気をつかってあげて下さい。
ま、ただ切るだけではありましたが、これもまたひとつ、オリジナル道具ということで愛着もひときわなのではないでしょうか。
道具作りのDIY相談なども、そば打ちレッスン時に承っておりますので、何なりとスタッフにお申し付け頂ければと思います。
ぜひ、そば打ち道具作りにチャレンジしてみて頂ければ!